すぐできて効果抜群!「40秒復習法」
こんな間違いしていませんか?
「なかなか覚えられない」「覚えてもすぐ忘れてしまう」という人がよくやる間違いに、「覚えようとすること」があります。
「え?記憶したいのだから覚えようとするのは当然じゃない?」と思った人、そのやり方、完全に間違っています!
記憶は、覚えようとした時ではなく、思い出そうとしたときに強化されます。脳に情報を入れようとするのではなく、脳から情報を取り出そうとすることが大事なのです。
これは呼吸に似ています。息を吸って、吸って、吸い続けると、息ができません。息を吸いたければどうしますか?そう、息を吐けばいいのです。吐けば吸えます。
同様に、脳に情報を記憶したければ、情報を思い出す必要があります。出すと入るのです。
40秒復習法
この「思い出す」方法を使って、手っ取り早く効果を上げる学習法を紹介します。
それは「40秒復習法」です。これは、サセックス大学によって行われた実験で科学的に効果が高いと証明された学習法です。
実験では、被験者をグループ A と B に分け、同じ動画を見せました。
グループ A は、動画を見た直後に40秒だけ、動画の内容を思い描くか、声に出して説明しました。グループ B は動画を見た後に復習をしませんでした。
2週間後、どのくらい動画内容を覚えているか確認したところ、グループ B の人たちはほとんど覚えていませんでした。しかしグループ A の人たちは「これこれこういう内容だった」と、かなり詳細まで覚えていました。
40秒。それだけで大きな差が生まれたのです。
みんな意外とやっている
もしあなたが、何か好きなアニメやドラマを見ているなら、既に体験したことがあるかもしれません。動画を見た後に「すごかったなぁ」と思い出したり、「こうすればいいのに」と登場人物にツッコミ入れたり、人と話したりした内容は、結構覚えていませんか?
中には、周りが驚くほど事細かに覚えている人もいますよね。それは「復習しよう」と思わなくても、好きだから何度も思い出したり、人と話したりするから覚えているのです。
具体的な活用法
この「40秒復習法」は、いろんな場面で活用できます。例えば、本や教科書を読むとき、1ページ読んだら40秒間だけ思い出してみる。
授業を受けたら、ノートをパラパラめくり、全体を確認して、40秒間だけ思い出してみる。
英語の例文を学んだら、直後に英語を日本語に訳してみる。それが出来たら、日本語から英語に訳してみる。
この方法は多くの人がやっていないのですが、2週間後の記憶だけでなく、目の前の問題を解くためにも大事なので、とてもオススメです。
どの教科でも使えるのは、問題集についている要点まとめページでの活用です。例えば、1ページに3項目の要点が書かれているとします。1項目読み終わったら、内容を隠して、40秒復習をします。「これがこうで、こうなって、こうである」と説明していくのです。
思い出せないことも結構ありますが、気にせず説明できなかった部分をもう一度確認して、「あぁ、これはこうか」と再度理解します。
残りの項目も同様に取り組み、要点ページの学習を終えたら、次の確認問題に進みます。たったこれだけで、大きな差がつくことでしょう。
ちなみに、40秒で復習が終わらなければ、時間を掛けても構いません。ただし、少ない時間で学習効果が高いのがこの方法です。長くても2~3分で終わらせるようにしましょう。