「超・集中力」を発揮するコツ
集中力を超えた「超・集中力」を発揮したことはありますか?
心理学で「フロー」と呼ばれるもので、あることに没頭し、最高に集中しつつ、リラックスした状態です。その行為を楽しんでいるので、集中というより夢中に近いかもしれません。
「フロー」に至ると、最高のパフォーマンスを発揮します。例えば、スポーツで立て続けに得点を重ねたり、自己ベストを更新したり、自分の最高を発揮できるようになります。
もしフロー状態で勉強に取り組めたら、学習の生産性が飛躍的に上がることでしょう。
今日も自己ベスト!
中3のAさんは、冬休み前から毎日自習に通っていました。入試日までに塾に来なかったのは、教室が開いていなかった正月三が日だけ。※当時は、開いていませんでした。
冬休みは、毎日やることを決め、9時~21時まで授業と自習に取り組み続けました。
すると、ある時から自己ベストをどんどん更新していきました。「今日も自己ベスト!」とハイタッチするのが日課になるほどです。
入試でも自己ベストを更新し、合格しました。
フロー状態に入るコツ
では、どうすればフロー状態に入れるのでしょうか?いくつかコツを紹介します。
1)雑念を払う
悩みや気がかりがあると、目の前のことに集中できません。すぐに解消できる気がかりがあったら、終わらせましょう。
悩みがある時は、「後で考えよう」と横に置いておきましょう。大した悩みでなければ、横に置いたことすら忘れることも。
悩みを「気にしない」のはお勧めしません。「気にしない」と思っている時点で、気にしていますので。(^^;)
2)やること・クリア条件を明確にする
集中できるように、やることリストを書き出しましょう。
そして「どのようになったらクリアなのか?」を設定しましょう。「問題集のここまで終わらせる」「見ないでできるまでやる」等です。
クリア条件があると、目の前のことに集中でき、達成感を得やすくなります。
3)能力と課題のバランスをとる
自分にとって難しすぎる課題は、不安を掻き立てます。簡単すぎると、退屈を感じます。
比較的簡単なものから始め、達成感を得たら、課題のレベルを上げていきましょう。
ちょっと背伸びしたらできる課題が10~30%入っていると、フローに入りやすくなります。
4)答え合わせをすぐにする
答え合わせはまとめてやらず、できる限り頻繁に行いましょう。正解したら「OK」と丸をつけ、不正解なら解説を読んで学びを得る。
大切なことは、良い悪いの判断をしないことです。今、目の前に起きていることだけに注意を向けます。
多くの人がゲームに夢中になるのは、自分の操作による得点や失点が即座に見え、自らやっているコントロール感があるからです。
5)学びを楽しむ
大切なことは、学習を「楽しむ」ことです。「楽しい」ことと「楽しむ」ことは違います。「勉強は楽しくない」という人でも、「わかる喜び、できる楽しさ」は感じますし、ゲーム感覚で「楽しむ」ことはできるのです。
苦手意識の強いものなら、「好きなことを考える」「好きな音楽を聴く」等、楽しい気分に浸ってから学習に入るのも効果的です。
「フロー」状態には、入ろうと思っては入れるものではありません。入れるように、上記のコツを準備していくことが大切です。
続けていくと、Aさんのように日常的にフロー状態に入れるようになります。「超・集中力」を発揮し、自己ベスト更新を続けられるようにもなれます。
できることから取り組んでみましょう。
受験の不安を拭い去り、入試ですら楽しみながら取り組めるようになるかもしれません。