彼はどのようにゲー魔から解放されたのか?
多くのご家庭で、ゲームやスマホの使い過ぎが問題になっています。
この度、ゲームをやりすぎていたお子さんが、ゲームをやめるに至ったご家庭にアンケート形式のインタビューを行いました。親子両方の声を、それまでの経緯とともに、お伝えします。
中2Yくんのそれまでの経緯
Yくんは、スマホゲームにどんどんはまっていきました。塾の授業中も集中力がかなり落ちてきたため、保護者面談でも話題になりました。
親子で話し合い、制限を越えたらスマホを没収する約束をしましたが、約束を守れず、ついにスマホ没収に至りました。
すると、Yくんに大きな変化が見られました。
Yくん インタビュー
Q.ゲームにはまっていた時、どんな生活をしていましたか?
夜遅くまでゲームをすることもあったので、なかなか朝起きれなかったり、学校や塾の授業に集中して参加できなかったりと、乱れた生活をしていました。
暇があるとゲームに手を出していたので、勉強になかなか打ち込めませんでした。
Q.ゲームを止めて、どのように変わりましたか?
ゲームを止める前の定期テストでは、500点中387点でしたが、ゲームを止めた後の定期テストでは、500点中446点と約60点アップしました。さらに苦手だった国語も63点から82点までアップしました。
親にゲームを取り上げられたことに関して、当時はどのように思っていましたか?また、今はそれについてどのように思っていますか?
あまりにも突然取り上げられたので、悔しさや怒りでいっぱいでした。
しかし今では、ゲームを止めることができ、勉強をする習慣をつけるきっかけとなったいい機会だったと思っています。
ゲームにはまって生活が乱れ、学力や集中力が落ちている子に向けて、一言メッセージをお願いします。
ゲームはほどほどにして、学習にも目を向けてみましょう。
Yくんの保護者様インタビュー
Q.ゲームをやっていた時の様子はどんなでしたか?
人ときちんと目を合わせませんでした。うわの空で話をするため、自分が言ったことを覚えていない、人の話も聞けていないことがよくありました。また、時間や、スマホ以外のことに意識が向けられませんでした。イライラしやすく、言葉もきつかったです。
ゲームをやめて、どのように変わりましたか?
表情が穏やかになりました。顔を上げて周りを見るようになり、目を合わせて会話をすることが増えました。
また、新聞を読む、スポーツをするなど、スマホを使わずにやれることが増えました。
テストの点が5教科計60点ほど上がりました。
ゲームをやめさせるまでに、どのような葛藤がありましたか?
ゲームだけでなく、スマホ自体を没収することにしたため、友達とのコミュニケーションが取りづらくなる、輪に入れなくなるのではと心配しました。
また、ゲームをやったこと、スマホを使ったことで身についた思考力や判断力があるとも考え、完全になくしていいものか迷いました。
ゲームをやめさせようと決めたターニングポイントは何ですか? また、どのような手順を踏んで、ゲームをやめさせましたか?
ゲームに取りつかれたような状態がエスカレートしてきたため、受験まで1年となるタイミングを期限と決めて動こうと考えました。
期限前1ヶ月は、子供の様子をよく見るようにし、またその様子や今後について夫婦で話し合いました。
子供には、生活習慣をしっかりし、ゲームの時間などの約束を守るように時々伝え、できなければスマホが使えなくなることを話しました。様子は良くならず、期限を迎えて没収に踏み切りました。
お子さんがゲームにはまって困っている保護者の方々に向けて、一言お願いします。
先生は、ゲームにはまっていた我が子を見て、「Yくんが悪いんじゃない、ゲームの魔物が悪いんです」とおっしゃいました。魔物から守らなくてはと思いました。
ここに至るまでに迷いや葛藤があり、大変な思いもしましたが、この決断と実行ができて良かったと思っています。
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好ましくない行動をとっている人の背後には、そうさせている悪魔がいる。そう思えれば、その人を攻撃することなく悪魔を退治しやすいのではないかと思います。
貴重なお声をありがとうございました!