受験生に贈る ココロの習慣、コトバの習慣(7)
from:竹田慶
「受験生に贈る ココロの習慣、コトバの習慣」
をお届けしています。
集中するのが上手な人は…
●集中するのが上手な人は、「意志の力」に頼らない。
例えば、環境を整えるのが上手である。
受験勉強に励む高校3年生。
「家では勉強に集中できない」
と言って、塾の自習スペースを活用している。
毎日来るので、そこは専用ブースとなっている。
英語や日本史の教材がおいてあり、
夏はクーラーで冷えないように、カーディガンまで置いてある。
しかし、ケータイは鞄の中。
「目に入ると、気になって仕方がないから」
そう言って、心が乱れないよう、目に入らない所に封印している。
もちろん、休憩のときしかケータイをいじらない。
ちなみにその子は本当に環境を整えるのが上手で、
「集中が切れるので、自習しているときに話しかけないでほしい」
と要望し、私はそれを約束した。
室長の仕事に机間巡視がある。
授業や自習の様子を見に行ったり、調子はどうかと聞いたりするのだが、
その子だけには休み時間以外は声をかけないようにしている。
彼女は、気合を入れて集中するのではなく、
環境を整えることで、自分が集中できるように仕向けている。
素晴らしい!
—-
ちなみに、ある高校3年生は、
「室長、これを預かってもらってもいいですか?」
とスマホを預けに来たことがあった。
どうも気になって仕方がないことがあったらしい。
スマホを鞄にしまうくらいでは、ついつい気になってみてしまう。
自分をコントロールできない。
これでは集中できないと悟り、
スマホを帰りまで預けることにしたのだ。
この子も、環境を整えるのが上手である。
—-
ここであなたに質問です。
「あなたの集中を妨げる物(事)は何ですか?」
「もっと集中できるようにするために、どんな環境を整えたらよいですか?」
<追伸>
何でもかんでも「意志の力」で頑張っている人へ
集中できない人、行動が続かない人の多くは、
「意志の力」で何とかしようと頑張ります。
気持ちで頑張って、何とか集中できたり、続けられたりすることもあります。
けれど、
気持ちが途切れると、集中や行動も途切れてしまいます。
続かない。もったいない。…。
そして、
「自分はやる気がないのではないか?」
と自己否定に陥ることがよくあります。
そうなると、意志の力も弱くなります。
悪循環……。
もしあなたがそこから脱したいのなら、
もしあなたがもっと集中し、自動的に行動できるようになりたいのなら、
まずは、「良い習慣づくり」「良い環境づくり」から始めてみるのはいかがでしょう?
強い「意志の力」が必要なのは、初めだけです。
「良い習慣づくり」「良い環境づくり」さえ整えば、
あとは、心のパワーを無駄にすることなく、
すぐに集中し、自動的に行動できるようになることでしょう。
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