ケアレスミスの3つの要因
「ケアレスミスで20点失った……」
「ミスしなければ、もっとできていたのに…」
テスト後によく聞く言葉です。ミスを減らせれば点数が上がります。スポーツや芸術、仕事でも、ミスを減らすことは大切です。
では、どうすればケアレスミスを減らせるのでしょうか?
ケアレスミス?!3つの要因
小中高生が「ケアレスミスした……」という場合、主な要因は3つあります。
① 理解不足、② 練習不足、③ 確認不足
1つ目の「理解不足」によるミスは、まだよく理解できていないわけですから、本来はケアレスミスとは言えないでしょう。
「あ、ここでかけ算しちゃっている。わり算でしょ?わかっていたのに……」と言いながら、なぜわり算なのか説明できないことがあります。その場合、理解不足と言えるでしょう。
また、「かけ算でダメだからわり算してみた」という子もいます。この場合、「作業的な勉強」になっているので、意味を理解し、説明できるまで学習することが必要です。
練習不足がもたらす弊害
2つ目の「練習不足」によるミスは、わかっているけれど、慣れていない状態です。
例えば、「かけ算九九」を全て覚えたけれど慣れておらず、計算するときに90%の正答率だったらどうなるでしょうか?
右のような3桁×3桁のかけ算では九九を9回行うので、途中で1回でもミスする確率は、約
61%にもなってしまいます。アイタタ… (>_<)
基本5%の差⇒応用10%の差
同様に、応用問題を解くときは、基礎・基本の熟練度が大きく影響します。応用問題とは基本問題の組み合わせでできているからです。
例えば、下図のように3つの基本問題を組み合わせた応用問題を解くとしましょう。
基本問題の正答率が90%なら、応用問題の正答率は90%の3乗=73%になります。
しかし、練習して基本問題の正答率を95%まで上げられれば、応用問題の正答率は86%となります。基本わずか5%の差が、応用13%の差を生み出し、ミスを約半分に減らせるのです。
基礎・基本の練習をしっかり重ねることが、ミスを減らす上で大事なことがわかりますね。
ちなみに、練習不足の状態で次の内容に進むと、脳は練習不足の内容を考えるのに使われてしまい、新しい内容を理解するのに苦労します。基本的なことは、脳が無意識でもできるよう、スラスラできるまで練習したいですね。
3つ目の「確認不足」によるミスの減らし方は、次回に続きます。