1日8時間学習を「続けるチカラ」
1日8時間も続けられない…
「よし、テスト勉強を始めよう」「受験勉強を始めよう」そう意気込み、始めてみたものの、思うように続かないことはありませんか?
「テスト前は平日5 時間・休日8時間学習しよう」と中高生に伝えていますが、1日8時間学習するのはなかなか大変なことです。受験生はそれを毎日続けるわけですから、早めに「続けるチカラ」を身に着けたいものです。
では、どうすれば続けられるのでしょうか?
動き出しには力がいる
自転車に乗るとき、こぎ始めは大きな力が必要ですよね。力を入れている割に進まない。大変です。だから自転車にギアがついていれば、軽いギアに入れてこぎ出します。すると大きな力を入れなくてもスムーズに動き出せます。
勉強も同じです。動き出しには大きな力が要ります。そのため、もし「嫌い・苦手な科目」から始めると、より大きな力が必要となり、スムーズに進めません。
一方、「好きな科目」から始めると、気持ちが乗りやすく動き出しがスムーズです。もし好きな科目がなければ、好きな動作・やりやすいことから始めてみましょう。(15~30 分でOK)
<事例>朝漢字から始めたA さん
A さんは、朝一番に重要だけど好きではないことから始めていました。そのため、頑張る気持ちはあったけれど、調子に乗れずボーっとしてしまうことがよくありました。
そこで、好きでも嫌いでもないけれど、やりやすい漢字学習から始めることにしました。するとどうでしょう。上手く調子に乗れ、一日を有効に活用できるようになったのです。
得意な科目で加速する
さて、好きな科目で調子が出てきたら、次は得意な科目で、少し重めの課題に取り組みましょう。ギアを一段上げ、加速します。
少し重めの課題にするのは、エネルギーが新鮮なうちに重要課題に取り組みたいからです。後で、疲れた時に取り組むのは得策ではありません。また、早めに重要なことが完了すると、それだけでモチベーションが上がります。
逆に、得意でも軽めのことなら、後で「疲れた時にやる用」として取っておきましょう。
達成感でエネルギーをチャージする
一つやることが完了したら、その度に自分を大いに褒めてあげましょう。達成感を味わうとエネルギーがチャージされます。次の続けるチカラになります。
褒めるのが難しければ「シャー!」と心の中で叫んだり、ガッツポーズしたり、一人ハイタッチしたり、自分を鼓舞するのもおススメです。
好きと嫌いのサンドイッチ
「好き」から始め、「得意」で加速したら、次は「嫌い・苦手意識」がある重要なことに取り組んでみましょう。
この時点で十分加速しているので、重めのことでも、止まらずに進めます。
動いているものは動き続ける「慣性の法則」を味方にできるのです。その後は、好きと嫌いを交互に入れてみましょう。好きで嫌いをサンドイッチすることで、勢いを止めずに続けられます。
それでも1日の最後の方は、エネルギーの質も落ちてくることでしょう。しかし、始めの方で重めの事をやっておいたから、残りは簡単にできるものばかりです。自転車でいうと、緩やかな下り坂をこいでいるようなもの。これなら最後まで続けられそうですね。
自分ルールを決めておく
道路を進むにはルールがあるように、勉強を進める時もルールを決めておくと、事故らず、渋滞せず、スムーズに進む事ができます。
とりわけ、問題に詰まった時、延々と考え悩んでいても時間の無駄です。「数学なら、3分手が止まったら解答・解説を見る」「社会なら、3秒で答えが出なければ答えを見る」など、この時はこうする、という自分ルールを決めておきましょう。それだけでスムーズに進めます。
赤信号なら、一度止まれば事故らないのです。無理に突っ切ろうとするから、事故に遭ってしまうのです。
一日の終わりにその日を振り返ると、明日の続けるチカラになる
さて、ここまでくれば1日8時間学習だってできるようになっていることでしょう。最後に、それを続けるコツをお伝えします。
1日の終わりに、学習記録を見ながらその日を振り返ってみましょう。何に何時間時間を割いたか?集中度はどうだったか?進み具合はどの位か?まずは客観的に結果を振り返ります。
次に、行動を振り返ります。今日上手くいったことは何か?工夫したこと、プチチャレンジしたことは何か?もし一日をやり直すとしたらどうするか?(改善点) こうして、明日からよりよい行動をとれるようになります。
最後に、何か一つでよいから、感謝を書き留めてみましょう。一緒に楽しんだ友達に感謝。お弁当を作ってくれた親に感謝。今日も元気な体に感謝。
ありがとうは、意欲を引き出す魔法の言葉です。明日の続けるチカラになることでしょう。
まとめ
好きから始め、得意で加速。
嫌い・苦手は好きや得意でサンドイッチ。
自分ルールでサクサク進め、1日の終わりに振り返ろう!