学力10倍の差がつくシンプルな理由
こんなことはありませんか?
下図のAさんは、勉強を始めたけれど途中でつまずき、嫌になりました。そのままスマホに手が伸びて……。気がついたら寝る時間!とりあえず作業的に写して終わらせました(汗)
この図では、12コマの中で勉強に取り組んだのは4コマのみ。しかも、分からない所は分からないまま。身になったのは1コマです。
一方、Bさんは集中して勉強に取り組んでいます。わからない所も調べて解消。その後自分で解いて「できる」まで学習しています。
その差は10倍以上!
Bさんは、Aさんの半分の時間で5コマの身につく学習をしました。その差は2×5=10倍です。その上、Bさんは時間に余裕があるので、復習や好きなことができ、自由に過ごせます。
一方、Aさんは「わからない、できない、睡眠不足」の状態です。翌日の授業も理解に苦しむことでしょう。その差は開いていきます。
なぜ、こんなに差が出るのか?
答えは見たまんま。「Aさんは、途中で詰まって無駄な時間を過ごしているから」です。
これを防ぐには、いくつか解決策があります。
1)調べるor質問する
わからないものは調べましょう。それでもわからなければ他人の力を借りるのが一番です。「質問印」をつけて次に進めばグダりません。
2)「やり切る!」と決めてから取り組む
そうすることでメリハリがつきます。時間の目安も決めておくと、だらだらせずに済みます。
3)環境を整える
スマホなど、気になるものは封印しましょう!
4)効果的な学習法を取り入れる
前回紹介したように、学習の「質」が高まるとサクサク進みます。効果的な学習法を取り入れ、質を高めましょう。学習法について、事例を1つ紹介します。
事例)数学の問題集が進まない…
高2のAくんは、毎日課題に追われ、特に数学の問題集が進まないと嘆いていました。
わからない問題があると詰まり、時間がかかります。復習に時間を割けず、せっかく学んだことも定着せずに忘れてしまう悪循環に陥っていました。
数学の勉強法を詳しく聞くと、例題を読んで理解するだけで、自分では解かないことが分かりました。
「時間がないから、例題を読んで理解したら、類題で演習しています」
というのです。これだと「わかったつもり」で進んでしまい、途中で詰まりやすくなります。
そこで「例題を理解したら、解説を隠して、自分でもう一度解いてみよう」と提案しました。 ところがAくんは、「例題は分かるから大丈夫です」と拒みました。時間がないので、例題を解く時間がもったいないと考えたのです。
しかし、今の苦境を作っている原因は明らかです。例題を解かないから「質」の低い学習になり、余計に時間がかかっているのです。
「だまされたと思ってやってみて」と促すと、Aくんは渋々取り組みました。
するとどうでしょう。今まで詰まっていた類題がサクサク進むようになったのです!今まで2時間かかっていたものが1時間強でできるようになりました!
また、時間に余裕ができたので、復習にも時間をかけられるようになりました。これで、定着度も飛躍的に向上し、再度復習しなければならない問題も減りました。
その上、応用問題にも手を付けられるようになり、普段の定期テストの勉強が受験勉強にも役立つようになりました。
・・・・
闇雲に頑張っても成果は上がりません。
Aさんの状態からBさんの状態になるには、解決策と実行が必要です。少しでも参考になることがあれば、実際に試してみましょう。小さな一歩が、大きな差となって現れるはずです